モロッコの事情
6月3日。
スペインを早々に後にし、ジブラルタル海峡を渡って モロッコ (Morocco)に入った。
モロッコはアフリカ大陸の北西に位置する日本の約1.2倍程の大きさの国だ。
昔から地中海を通して交流が盛んだったため、文化圏はアフリカというよりもアラブや地中海に近い。
今回は歴史の過程で様々な文化が混じり会った国、モロッコを紹介しようと思う。
ジブラルタル海峡
ヨーロッパとアフリカ大陸の間にある大西洋と地中海を繋ぐ海域 ジブラルタル海峡
国境にもなっているこの海峡をフェリーで渡るのが、スペインからモロッコに入る一般的なルートになっている。
ジブラルタル海峡は幅が14㎞と肉眼で対岸が見える近さも有名だが、通過する際印象に残るのはなんと言っても国境としての緩さだろう。
フェリー乗り場にて出国審査を行うのだが、荷物検査、身体検査は一切なし。
船内での入国審査も入国カードの書き方がよく分からないので適当に書いたら、赤ペンで丁寧に直してくれた上ノーチェックで入国させてくれた。
・・・良いのか、それで?
後で聞くとヨーロッパで出回ってる麻薬の多くはモロッコ産で、大体ジブラルタル海峡を渡って密輸されているらしい。
そりゃそーだ
因みにフェリーの運営事態も緩いらしく、特に理由なく出発が2時間遅れたためその日のバスを全部乗り損ねた。
・・・海峡を渡る際は午前中に港へ着く事をオススメします。
スペイン側 アルヘシラス(Algeciras)港の出国ゲート
荷物検査機は添えるだけ。
ジブラルタル海峡
遠くに見えるのがスペイン。
モロッコ側の港街、タンジェ(Tanjier)
交通量が凄いのに何故か信号機が存在しないため、歩行者は道を横断する際毎度根性試しを強いられる。
モロッコ客商売
モロッコは客引きのタチが悪い事で有名である。
道行く人が突如話しかけてきたら7割金目当てであり、頼んでもいないのに突如道案内をしだしたり荷物を強引に(マージンが貰えるホテルに)運んでいき、「サービスしたから金寄越せ」とチップをむしり獲っていくのがお決まりのパターンになっている。
また道端の露天もタチが悪いのが多く、路地を歩いていると強引に足止めされ店に連れ込まれる事もしょっちゅうだ。
そんな強引さに嫌けがさし、モロッコを嫌いになって帰っていく旅人も少なくはない。
かくいう自分もモロッコ前半はその一人であり、モロッコ人の商売態度に不満を覚えていた。
例えばフェズ(Fez)で体調を崩した時の話。
薬屋を探していたら、場所を知っているという少年が登場。
道を案内してもらったら何故か彼の家に案内され、薬屋を自称する兄が突如ツアーの説明を始めた。
「弱った体を治すためには砂漠ツアーが最適なんだ!!」 ・・・て、
なんでやねん
あまりの体調の悪さと法外な値段のふっかけに途中離脱を試みると、話を聞いたなら金払えと£20請求される不思議。
この旅初めて怒鳴りあいで喧嘩することになった。
それから1週間、良い人にも沢山会い大分モロッコに対する印象も変わったけれど。
客商売のタチの悪さは一生記憶に残るんだろなと思ってしまう今日この頃。
モロッコの客商売の方は、せめて病人には優しくしてあげて欲しい。
青の街 シャウエン(Chefchaouen)
ユダヤ教で、天空、神、平和、海など神聖なものを表す色として、町中が青く塗られている事で有名。
またハシシ(麻薬)の重要な産地で、タバコ感覚でヤクが手に入る事でも有名。
タチの悪い客引きが多い町 その1
モロッコの元首都 フェズ(Fez)
旧市街が迷路のような街並みになっていて、世界遺産にも登録されている。
肉屋でウサギやハトと一緒に売られていたハリネズミの使い方が気になってしょうがない今日この頃。
タチの悪い客引きが多い街 その2
フェズからエルフードへ向かう際に見られる「緑の川」
広大な世界に対して、水があり、植物が育ち、沢山の生き物が生活できる土地というのは実はあまりにも少ない。
モロッコの子供達
出会ったときはアラビア風に、「サラムマリコン」「アリコムサラム」と挨拶する。
覚え辛かったら、「佐田マリコ」「マリコさま」と言っても通じます。
デッドorアライブ (世間的に)
モロッコでは自由恋愛は一般的ではなく、親が結婚相手見つけてくるのが普通である。
男性は30前後、女性は15歳を過ぎた頃より、親が周囲の評判を元に相手を見つけてお見合いをセッティング。
上手く行けば3か月後には結婚となるらしい。
流れ自体はイスラム圏ではよく知られた話だが、ここで注意したいのが相手選びの情報ソースが地域での噂話(主に奥様ネットワーク)だと言うことである。
モロッコでは周囲からの評判を強く意識するため、悪い噂が出ると結婚候補として敬遠されるのだ。
この悪い噂というやつがまた程度の低いものでも大問題に発展するらしく、サハラ砂漠近所に住むマリコちゃん(仮名)を例にあげると、
「当時19歳、周辺の村1の美貌持ち、器量よし、家事万能」
というハイスペックにも関わらず、1度お見合いを断ったというだけで「話を持っていくと断られる子」というレッテルを貼られ、40歳近くになった今も相手が見つからず独身を強いられているらしい。
悪評が千里を走れば、同時に婚期も走り去るのだ。
その話を聞いて俺は思った。
これ始めにお見合いした相手が死ぬほど嫌な相手だったらどうするんだろう と
男性優位のイスラム社会では男性は悪評がたってもリカバリーが効くらしいが、女性にとっては死活問題。
嫌いな男と添い遂げるか、社会的に死ぬかの2択である。
正にデッドorアライブ
実際はそうならないために親御さんが走り回っているのだろうが、旅人の耳に入って来る位にはみんな失敗してるらしい。
今日もモロッコのどこかでは、人生をかけたお見合いが繰り広げられている。
モロッコ1の見所 サハラ砂漠
ラクダに乗って砂丘を冒険するツアーが有名。
深夜に砂漠で寝転んで見た星空はここまでで一番感動した景色。
砂丘には幻の魚(本当はトカゲ) サンドフィッシュ が潜んでいるらしい
捕まえてきたら蒲焼きにしてくれるという話だったが、残念ながら捕獲ならず。
モロッコの隠れた迷物料理 その1
サハラ砂漠の殆どは細かい砂利でできた礫砂漠
場所によっては化石がゴロゴロしている。
日本人がイメージする砂丘は全面積の14%しかない。
市場で食べれるヤギの頭の丸蒸し
もったりとしてコクがなく、口のなかにほんのりと生臭さが広がるお味。
手でバリバリ剥ぎながら食べる。
モロッコの隠れた迷物料理 その2
サハラ砂漠に置いてある、映画 「星の王子様」で使われたヘリ
星の王子様は昔作者が実際にサハラ砂漠に墜落した経験を元に書かれたお話らしい。
「心で見なくちゃ、物事はよく見えないってことさ。肝心なことは、目に見えないんだよ。」
作中の名台詞は、目に見える情報に振り回されていた日々を自然と振り返させた。
サハラ砂漠で出会った韓国女子 チーファー
夢は動物保護家。こっちの世界へようこそ!
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