黒い森を目指して
フランスの旅を終えた後は、ベルギー、ルクセンブルクを経てドイツへと向かった。
今回はその道中を記したい。
ベルギーの印象
フランスからルクセンブルクへ抜ける際、せっかくなのでベルギーを通る事にした。
通るといっても南の端っこをちょっと掠めるだけで、僅か数時間で通り抜けてしまう道程だ。
しかし寄ると決めた以上は、しっかりとどんな国か見定めておきたい。
もしかしたら生涯最初で最後のベルギーになるかもしれないのだから、なおさらである。
そんな思いを胸に秘め、ベルギー南の都市、Arlonへ向かった。
道中森多し
国境には謎の兵隊パネルが飾られていた
自転車大国オランダの近所ゆえか、公道にも自転車専用道が設置されていた。
でもろくに整備されておらずガタガタなので、結局自動車道を走る事に。
Arlonの街
さて、ベルギーといえば外せないのがフライドポテトである。
あまり知られていないがフライドポテトはベルギー発祥であり、ベルギー人にとってのソウルフードなのだ。
フライドポテト屋も道行くとこ大小無数にあり、
それこそベルギー人にとって、香川で言うところのうどん屋。
大分で言うところの唐揚げ屋。
北海道で言うところのセイ○ーマートのようなものなのと言えるかもしれない。
街でも道端でも、振り向けばそこにフライドポテト
と、言うことで
ベルギー人のソウルフードを吟味すべく、早速街中のフライドポテト屋に入ってみた。
すいませーん!フライドポテト1つくださいな!
「ヘイ、ガイ!了解した! だがちょっと待ってくれ‼」
そういうと店員の兄ちゃん、カウンターを離れそそくさと店の外へ。
なにか急ぎの仕事でもあるのだろうか?・・・と思っていたら、
兄ちゃん、道行く女性に突如セクハラを始めた。
え~~~~ΣΣΣΣΣΣ
暫ボディタッチを繰り返したあと、何事も無かったかのようにカウンターに戻り仕事を続ける兄ちゃん。
知り合いかと聞くと、全く知らない人らしい。
つまりこの兄ちゃんは、店の前をカワイ子ちゃんが歩いていたので客をほっぽらかしてセクハラに出掛けていたのだ。
ちょいまてこら
その後もここの店員、隙を見つけては客、通行人関わらず女性に対し過剰なスキンシップを繰り返していた。
が、相手もそれが普通とばかりに嫌がるそぶりもなく楽しんでいる不思議。
お国柄・・・なのか?
その後すぐにルクセンブルクへと入ったため、結果ベルギーには4時間しか滞在しなかった。
そんな僅かな時間ではあったが、この国を自分なりにしっかりと見定められたと思う。
そう
フライドポテトとナチュラルなセクハラの国 ベルギー と
・・・・・あんまりな評価なので、いつか名誉回復のためもう一度この国は訪れたいと思う。
ベルギーフライドポテト
清廉されたスッキリとした後味が印象的。
2回揚げるのがコツ。
ルクセンブルクの楽しみ方
ベルギーから走ること2時間。
ヨーロッパのミニ国家、ルクセンブルクに入国した。
ルクセンブルクは神奈川県とほぼ同じサイズであり、自転車でも1日で通過できてしまうコンパクトな国だ。
今回はそんなルクセンブルクの首都、ルクセンブルク市に立ち寄った。
ルクセンブルク市はもともと山や谷など自然の地形を利用した城塞都市で、現存するその街並みは世界遺産に登録されている。
ルクセンブルク市の街並み
ノートルダム大聖堂
パリとは別物。
実は同名の教会は結構ある。
野外映画館
さて、実はルクセンブルクを訪れる旅人には、共通した悩みが1つある。
それは、せっかく訪れてもルクセンブルクには街並み以外ろくに見るものがないということである。
街自体それほど大きくないので、数時間お散歩したらやることが無くなる
そのため観光客は近隣の国からの日帰り客が殆んどで、そこがルクセンブルク観光業界のネックになっているらしい。
かくゆう自分は中休みとしてダラダラしたいが為に訪れたタチなので、街並み観光も程ほどに毎日ホテルでごろごろしていた。
ユースホステルの朝食バイキングと書いて天国と読む
さて、ルクセンブルクを離れることになった当日。
一応ここも首都なので脱出に手間取るかと覚悟していたら、ホテルのスタッフが1枚の地図をくれた。
ルクセンブルクロードマップ?
言われるがままに案内された道へ向かってみると、見えてきたのは綺麗に整備された自転車だけの専用道。
森の中を突っ切る道めっちゃ綺麗!
川を行くボートと並走するのも気持ちいい!!
そこには、まるで映画のワンシーンに入り込んだかのような景観が広がっていた。
半信半疑で来たものの、予想以上の収穫だった。
そういえば街中でレンタルサイクルを見かけたが、このためのものだったのかも知れないな。
そんな嬉しい誤算を楽しみながら、ルクセンブルクを離れるのだった。
もし今後ヨーロッパの遺産巡りに疲れた方がいたら、1日ルクセンブルク周辺で森林サイクリングをお薦めしたいと思う。
ルクセンブルクのレンタルサイクル
ヨーロッパではレンタルサイクル自体よく見かけた。
遠くに見えるのは原子力発電所だろうか?
国境の街、シェンゲン(Schengen)
ヨーロッパ長期旅行者の敵、シェンゲン協定はこの街の船上で結ばれた。
ルクセンブルク郊外は、田舎ののんびりとした風景が続く
ジャーマン入国
シェンゲンの川を越えて、この旅7ヵ国目 ドイツ(Bundesrepublik Deutschland)に入った。
因みにドイツとはもっぱら日本人の呼び方らしく、ドイツ人曰く自分達の事は、もっぱらゲルマン民族派生のジャーマン、又はジャーマニーと呼ぶのが正しいらしい。
ドイツへ入国した初見の感想としては、他のどこのヨーロッパの国よりも森が深く、それでいて管理が行き届いており緑豊かな国に見えた。
しかしその風景に自然に溶け込んだ鉄の臭いが、ただの自然一辺倒の国でない事を感じさせた。
どんな街にだって、教会はある
川があれば、当然のようにランニングロードが並走していた
工場の脇で一休み
道端で馬が放し飼いになっていた
途中ライン川を渡る際、廃線となった鉄道の鉄橋を利用した橋を渡った。
材料の痛み具合を見る限り、築50年以上は経っているように思える。
フランスからドイツへと延びるレールを跨ぎながらふと思う。
もしかしたら70年前、沢山のユダヤ人達も不安を抱えたまま列車に乗せられドイツ領奥地へと向かうこの線路の上を走ったのではないだろうか?
実際のところは分からないけれど、2度と帰ってこなかった彼らの事を思うと少しやりきれない気持ちになった。
ドイツはこれから南西に広がる黒い森を抜け、南の果て、ロマンチック街道の終点を目指す。
この国との付き合いは、まだこれからだ。
この辺まで来ました。
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