ノルマンディーから上陸作戦(後編)
作戦2日目
7:00
起床。
空は曇天。 今にも降りだしそうだ。
今日はルーヴル美術館とノートルダム大聖堂へ寄ったら、とっととパリを脱出することにする。
10:00
ルーブル美術館入場。
ここルーヴル美術館は35000点近い美術品が展示されている、世界最大級の美術館である。
その広大な敷地は端から端まで歩くと約5㎞あり、全ての展示品を観賞すると5週間かかると言うから驚きだ。
その大きさも去ることながら内容も充実しており、「モナ・リザ」を初め、「ミロのヴィーナス」、「聖マグダラのマリア」など、展示品は誰でも名前だけは知っている!と言う有名品で溢れている。
自分は正直なところ芸術とか全く理解できない人間だが、これほど沢山の素晴らしい芸術作品に囲まれたら、なにかに目覚めるかも知れない。
そんな期待を胸に美術館に飛び込むのだった。
地下一階のナポレオン広場
常に世界中の観光客でいっぱい。
ここから画廊に移動して、ゆったりと美術鑑賞へ。
うじゃあ
美術鑑賞を・・・・
うじゃうじゃあ
美術館の鑑賞を・・・・・
うじゃうじゃうじゃあ~
できるかΣ
人多すぎ。
立っているだけで息が詰まる。
そもそもここ半月、1人/k㎡という人口密度で生活していたのだから、いきなり100人/10㎡なんて超人口過密地域に突っ込んでストレスを感じるなという方が無理な話。
気分は美術鑑賞というより、箱詰めで出荷されるヒヨコの気分になってきた。
もう無理。
結局見所を半分残して撤退。
結局芸術には目覚めなかったが、人混み嫌悪にしっかり目覚めて帰ってきたのだった。
これから行かれる方は、必ず軽装で、体力のある時に行かれることをお薦めします。
タイトル 「モナ・リザに群がる民衆」
あ、これ教科書で見たことある
「ダンカンこのやろう」ではなく、「ミロのヴィーナス」
角度を変えるとガラッと印象が変わるのが彫刻は面白い。
絵画を鑑賞していて思うのが、登場人物が笑顔や幸せそうな顔をしているものは殆どないということ
宗教からの弾圧?時の権力者の操作?
なぜ幸せをテーマにした作品が少ないのか。歴史的背景が気になりました。
14:00
ルーヴル美術館から自転車で走ること20分。
パリの最終目的地、ノートルダム大聖堂に到着。
2ヶ所の距離はそれほど離れている訳では無いのだが、パリ市内の自転車ルールが特殊すぎて相当手間取った。
パリ市内の自転車道
突如消滅したりする。
ここノートルダム大聖堂は聖母マリアを奉った聖堂として、またディズニー映画にもなった小説、「ノートルダム・ド・パリ」の舞台となったことで有名である。
この大聖堂は最大で9000人収用できる作りとなっており、そのためか過去にはナポレオン1世の戴冠式を行う会場にも選ばれている。
「ナポレオン一世の戴冠式」 ルーヴル美術鑑賞所蔵
さて入場。
・・・の、前に長蛇の列。うわあ、並びたくない。
でもクレデンシャル(巡礼手帳)にスタンプは欲しいので、しぶしぶ並ぶ。空からは小雨。遂に降りだした。
大聖堂の入り口。
この内側に向かって窪んで行く扉の形は一説によると、「女神信仰の表れであり、女性器の形を模したものである。」・・・というトンデモ説もあるとかないとか。
中はちょうどミサの最中。
200年前には、ナポレオンもあの台の前に膝魔付いたのだろうか?
塔の上へ登るチケット売り場で無事スタンプをゲット。
軽く礼拝を済ませ外に出た。
15:00
ヴァスティーユ広場付近にて大雨。
昔ここには監獄があった。
1789年.この地にあったヴァスティーユ監獄が民衆に襲撃された事から、フランス革命が始まった事はあまりにも有名だ。
でも政治犯を救い出すために襲撃したのに、中には書類詐欺とかしょっぱい罪で捕まった犯罪者7人しかいなかったこととか
革命しちゃったはいいけどその後の政治がろくなものじゃなかったせいで、収拾つくまで80年近くゴタゴタしてたことはなぜか有名じゃない。
ここから個人的に得た教訓は2つ。
1つは、民衆にだって社会を変える力があるのだということ
そしてもう1つは、
「でっかいことやらかすならちゃんと下調べして、その先のことまでちゃんと考えとかなあかんで」
16:00
パリ脱出開始。ただし道は分からず。
とりあえず東を目指すが、大雨といりくんだ街並により、普段使っている腕時計の太陽コンパスも、体内コンパスも役に立たず。
仕方なく小まめに聞き込みに回る。しかし全く脱出できる気配がない。
大雨と先の見えない道のりから、体力的にも精神的にも限界が近づいてきた。
こんなことならパリに来るんじゃ無かったなあ・・・
そんなことを思いながら道端の看板を眺めていると、背後の車からカップルが登場。
どうやら彼らも迷子らしい。
一緒に看板とにらめっこしている内に息投合。
彼らの車の中で軽くパーティーをやることになった。
「これからとりあえずスイスまで行くんだ。」
そんな話をしたら、彼らはクレイジー!と笑いながら、頑張れよと沢山の食料をプレゼントしてくれた。
さっき会ったばかりなのに、心遣いが嬉しかった。
結局その後また高速道路に引っ掛かり、突破に苦労させられパリの脱出にはもう1日かかかった。
だから正直パリやフランスの都市の事は、全く好きじゃないのだけれど
その後も道先で食べ物をくれたり、パーティーに呼んでくれたり、家に泊めたりしてくれた
情に厚いフランス人のことは、今も大好きである。
またいつか、彼らに会いに行きたい。
アレワ・ピンクとイングリッド
いつか彼らが日本に来たときは、家に泊める約束をした。
それまでにもう少し英語を勉強しておこう。
ケ・ブランリー博物館
アフリカの郷土品等が充実している。
個人的にパリで一番見ごたえがあると思う。
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