長靴は一日にして成らず
8月18日
遂にアルプス山脈を越え、ヨーロッパ自転車の旅 最後の国となるイタリアに入った。
イタリアは言わずと知れた文化と芸術の国であり、同時に四季があり、面積が日本列島と同じぐらいの大きさであり、周囲は海、内陸は山がちな地形であったりと日本と意外な共通点が多い国だったりもする。
あと形が長靴に似ている。
今回はそんなイタリアの、北部からゴールであるローマ内のバチカン市国まで走った9日間の道程を写真でご紹介したい。
イメージし辛いかも知れないが、イタリアはアルプス山脈にかかっているため北部は結構山がち
最高地点はモンブラン山の標高4810mと、実はスイス(最高地点4634m)よりも高かったりする。
途中立ち寄った街でパスタに挑戦。美味し!
店で頼むと意外にも、麺状のロングパスタよりもマカロニ等のショートパスタが出てくる割合が高い。
あとパスタは別にイタリア人の主食ではない。
北部から入ると一番始めに着く都市が、歴史と芸術の街 ミラノ(Milano)
そこらかしこに芸術作品の溢れたお洒落な街・・・と言えば聞こえはいいが、
大都市なうえにごちゃっとしてるので土地勘のないチャリダーにはパリと同じくしんどい街。
ミラノの見所その1、ドゥオーモ大聖堂
完成まで5世紀かけたその装飾はまさに圧巻!・・・なのだけど、
扱いは教会の筈なのになぜか入場料を取られる。
その後他所の街でも取られるのだけど、教会に入るのに入場料を取られたのはヨーロッパでイタリアだけだった。
何故だ?
※巡礼者の場合、カテドラルのみ無料になりました。
ミラノの見所その2 サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を展示していることで有名。
朝9時オープン直後にチケットを買いに行ったら、笑顔で「入場は6時間後になります🎵」と言われたので、こちらも笑顔で入り口のポスターだけ撮影して帰ってきた。
しっかり生を拝みたい場合は事前予約すべきです。
別の街でアイスでおやつ
選んだ店は味は最上、でも見た目は最悪。
適当に盛りすぎw
イタリアのアイスはどれも濃厚で物凄く美味しいのだけど、最後の一歩がいつも残念。
スペインに聖地までの巡礼路があるように、イタリアにも聖地 バチカン市国へと続く巡礼路がある
でも決め細かに道が整備されていたスペインと違い、大雑把な看板が建ってるだけなので巡礼者は大分苦労しそう。
北部の平野から地中海側に出るために、予期せぬ山越えに挑むことに
峠の標高は1041mとそれなりに高いのだけど、先日までのアルプス山脈と比べると余りにも平べったいので勝手に貧乳山脈と名付ける。
個人的にはそちらの方が好みだが、難関としては今一つ。
峠で出会ったドイツ人チャリダー、ダミアンとマンフレッド
仲良くなったので、この日は下山するまでツーリングした。
共に貧乳を極めた仲。
トスカーナ地方の歴史ある城壁都市、ルッカ(Lucca)
城壁に囲まれた市街地には、所狭しと100以上の教会がひしめいている。
てか街狭いのに教会が多すぎるΣ
住民全員を収容しても余裕で空きが出るんじゃないだろうか・・・?
広場で偶然見かけたルッカの音楽隊
熟練を思わせる演奏隊の透き通った調べと、対照的に全くもってやる気のないチアガール達のダンスのコントラストが印象的。
必死に演奏しているバックのためにも、もう少し彼女たちには頑張っていただきたいところ。
教会の中にあった所蔵画の1枚
「神様の出現で戦いを止める兵士たち」
というコンセプトなのだと思うが、パッと見
「空から全裸のおっさんがどや顔で降ってきたため、変質者の出現に怯え逃げ惑う兵士たち」
に見えなくもない。
そも突如空から全裸のおっさんが笑顔で降ってきたら、それが神だろうとなんだろうと戦いとかどうでもよくなる気がしませんか?
ルッカのご近所にあるのが、斜塔で有名なピサ(Pisa)
ピザではない。
斜塔が傾いている理由は地盤のモニタリングの甘さが原因らしいが、傾いた結果ガリレオ・ガリレイの実験会場として活躍し、その実験結果が現代物理学に大きく貢献するのだから世の中なにが吉と出るか分からないものである。
本日の献立 「ピサの斜塔のドゥオモ乗せ ~2体のハニワを添えて~」
イタリアの西海岸は砂浜が少ない
・・・ので、イタリア人達は岩場だろうとバカンスを決行する。
そもそも思い直して見れば砂浜自体世界でも余り見かけないような・・・
どこいっても砂浜がごろごろしてる日本は、やはり大分特殊な地形なのかもしれない。
海岸線には南国風の巨木が並ぶ
この~木なんの木気になる木。
突如後輪の内側の軸が折れる
結果後輪がこんにゃくのようなしなやかさを手にいれることに!
漕ぎ辛いっΣ
この日は日曜日でどこも店が閉まっていたため、次の日まで修理できず。
なを、この故障が今回の旅中最後の自転車修理となった。
今回の旅での故障リストは以下の通り
パンク 2回(前輪、後輪一回づつ。外ゴムのすり減りにより引き起こされたもの)、左ペダル破損 2回(プラスチック性だったためかまっぷたつに割れた。ステンレス性に換えることで克服)、荷台破損(ネジの緩み)、ペダル軸破損(踏み込むときの負荷のかけすぎ?)、後輪内部破損(内側の軸が数本折れた)
計7回ヵ所
結論、ペダル割れすぎ
森を抜けると突如目の前に古代都市、ピティリアーノ(Pitigliano)が現れた!
狙った訳じゃないのに偶然穴場スポットに着いたり想定外の事が起こる。
これだからチャリ旅はやめられない。
あのソース顔の太陽に大きな鏡で光を当てたくなるのは、自分だけじゃない筈
あと残すところ120㎞
遂にローマまで1日の距離まで来た。
残り時間をどう過ごそうか?
干渉に浸りながら明日の計画を漠然とたてながら走っていると、ふと次の看板が目に留まった。
【ROMA 63㎞】
・・・
60㎞どこ消えた!!??ΣΣ
結局あと60㎞の方が正しいと判明。
明日の計画は立て直しとなる。
あぁ・・・最後ぐらい綺麗に終わらせてよ(泣)
6月頃は22時まで明るかった空も、8月後半に入ると20時には沈むようになった
それはまるで「旅ももうすぐ終わりだ」と、どこか急かされているようにも感じた。
そしてスペイン出発から70日目・・・
ゴールが、見えた
ローマまで来ました!
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