What is Your Dream?

2015年4月3日から、世界一周中の25歳♂です。
世界中の人に夢を尋ねてそれを紹介するブログができたら。そんな理想と、
そうは問屋が卸さない現実の壁に世界中で四苦八苦する様子をお届します。
人生やらかしてなんぼ!まってろ、世界!! 
※2016年3月23日に無事ゴールしました! 応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!

日はまた昇る

「 パンプローナ市民たちよ!! 」


ババッ!!!



「サン・フェルミン 万歳!!!」



「「「「「ビバ! サン・フェルミン!!!」」」」」



祭りの開会宣言と共に熱気が爆発する7月6日正午。


広場の中心でワインを頭っからぶっかけられている今日この頃。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?


・・・ワインってペットボトルからぶっかける物だっけ?



今回はカミーノ途中で通りかかったスペイン北部の街 パンプローナ(Pamplona)で出会った、通称「牛追い祭り」こと サン・フェルミン祭について書こうと思います。



前夜祭と言う名の全力祭


サン・フェルミン祭りの開催期間は、毎年7月6日から14日での9日間となっている。


しかしメインイベントの牛追い等は7日以降に開催されるため、6日はもっぱら前夜祭扱いだ。


では6日は何をするのかといえば、飲む。


ひたすらに、飲む。


あとはダベって、飲んで、踊って、飲んで、水やワインをぶっかけあって。


そして本気で飲む。


写真で分かりやすく説明するとこんな感じ。



12時頃。開催宣言直後にしてテンションもセクハラもクライマックスの勢い



深夜5時。起きている人 = 全て酔っ払い の図式が成り立つ



そして人が消え去った朝の8時


デン


デーン


デデーン!


水が染み込まない石畳故に、街中から立ち上るゲ〇とアルコールのかぐわしい匂い。


中世の雰囲気漂うロマンチックな街並みは、一晩の間にみんなの本気によって根性試し会場にリフォームされていた。


お出掛けの際は、間違ってもサンダル等で出掛けないようお気をつけくださいませ。



アグア!(水) と言う叫び声が聞こえたら上を見ること

まあこの密集地帯に逃げ場など無いのだけれど・・・



開会宣言の洗礼者たち

ワインは飲む物ではなく、体で感じるものらしい。




コリーダ・デ・トーロス(闘牛)


せっかくの機会なので、闘牛場に行ってみた。


開場はこちら。


観客席が祭り衣装の白と赤で染まるのは中々に圧巻!


選手達のお披露目。 後に騎馬が一騎だけ残って怒れる牡牛様登場。


騎馬は巧みな馬術で牛を翻弄しながら、次々と槍を背中に突き刺していく。


槍は返しが付いているようで、牛が暴れるたびに重りが振り回され傷がえぐられ出血が増えた。


途中何回か騎馬は選手交替。


その間の場繋ぎ 兼 牛の体力を消耗させる役として、脇からマントさんが登場。


ヒラリ、ヒラリと牛をいなしながら、牛の出血を早めさせてる様子。


これを何回か繰返し、牛がロクに走れなくなった所を数人係りで包囲。


最後は主役のマタドールが短剣で、後頭部の脊髄辺りをブスリ。


一発で絶命させると拍手喝采。


一発で絶命させられないと、脇から補助の人が出てきて、何回か後頭部の付け根を・・・


これをなん試合か繰り返すようだが、暑いので3試合見て出ることにした。



感想


とりあえず思ったことは、肩ロースがもったいない!!

・・・じゃなかった。


やっぱり勝敗の決まっている殺戮ショーと言うのは、あまり見ていて気持ちのいい物ではないなー・・・と言う事だろうか。


何はともあれ牛さんは、会場に出てきた時点で殺されることが決まっているわけで。


これがまだ、


「試合は1対1。牛が勝ったら報奨として晴れて自由の身になります。」


なら分かるけど、


「訳も分からないまま見世物にされて、数人の人間になぶり殺されます。」


と言うのは、あまりにも救いが無い気がした。



なお、近世に入ってそういった考えの人は増えてきているようで


最近は動物愛護が叫ばれてきた事もあって闘牛は下火。


特にテレビ放送が禁止されてからは集客もガクッと落ち、本番スペインでも消え行く文化になりつつあるようだ。


しかし半面、マタドール(闘牛士)達の高度な技術が失われてしまうのも勿体ないとも強く思う。


特に馬術。 バック、ステップ、斜め走り、V字ターン。

魅せる馬術に、馬とはここまで縦横無尽に走れるものかと驚愕させられた。


動物愛護とは矛盾しているけど、今後とも伝統と技術は引き継がれていって欲しいと思う。



騎馬は街中にも登場する

隠そうともせず馬脚を現す誠実なお方。




巨大人形 キリキス

パレード中に子供を見つけると近づいてきて、片っ端から手に持ったこん棒で殴りかかる。  子どものトラウマ製造機。




エンシエロ(牛追い)


サン・フェルミン一番の目玉といえばやはり牛追いだろう。


間近で牛が走るのを見学したいと思い、朝6時に会場へ行ってみた。


うじゃー


めっちゃいる・・・。


どうやら開催2時間前でも遅いらしい。



特等席(柵の上)は埋まっていたので、2等席(柵の下)の最前列を確保。


待つこと2時間。 


ラッパの音が鳴り響き、花火の音でついに幕が上がる!


遠くから近づいてくる沢山の足音


ドドドドドドドド



これが、世界に名を馳せる牛追い祭りだ!!!




ドドドドドドドド


ドドドドドドドド


ドドドドドドドドドドドド・・・



・・・


牛が見えない!!!ΣΣΣ



時間にしてわずか数秒。


駆け抜けた牛は12頭。


それに対して立ち向かった人の数  数百人。



人多いよ!!Σ



人影しか見えんかったわ・・・



結論   牛追い祭りはTVが一番よく見える。



因みにもっと近くで見たい場合は朝7時半までにスタートに行くと、もれなく柵の中で見られます。


自分は2日目にチャレンジしたら、代償にメガネが吹き飛びました。



命知らずの方はこちらまで




戦友のルイスとヒロシさん

お互い擦り傷程度ですんでよかった!




祭りの間は街中に楽団が現れる

誘われたらとりあえず踊ってみるべし。



祭のユニフォーム 白装束と赤いスカーフは街中で販売中

攻めの姿勢は崩さないらしい。



サン・フェルミン祭が文豪ヘミングウェイの名作 「日はまた昇る」の舞台になった事は世界的に有名。

でもそのタイトルの意味合いは、「日がまた昇りやがる」と言うのが正しいらしい。


となると今作品にもっとも近い心境にいるのは、毎朝大量のゴミと戦わなければならない清掃員の皆様かもしれない。


今日も朝からお疲れ様です。






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なりゆきまかせの巡礼者 (ペレグリーノ)


6/19


「スペインはカミーノが面白い!」


旅仲間からそんな話を聞いて、今日からキリスト教の聖地巡礼 カミーノ・デ・サンティアゴ(Camino de Santiago) に参加することにした。


なんでもカミーノは日本で言うところの四国巡礼のようなもので、毎年約10万人が聖地を求めスペインを横断するらしい。


例のごとくロクに下調べをせずにスペインに降り立ったため、とりあえずサンティアゴ(Santiago de Compostela)の街に移動して情報を集める事に。


しかしカミーノオフィスを訪ねると、スタッフが開口一言。



「カミーノはこの街がゴールです」


・・・


衝撃の事実が発覚。


どうやらカミーノは四国巡礼と違い、ちゃんとコースが決まっているらしい。


しかし間違って最初にゴールに来てしまったのも、きっとなにかの縁なのだろう。


そう思ってカミーノの道のりを、あえて自転車で逆走することにした。


この判断がどんな縁を引き寄せるのか?   今からとても楽しみだ。


Ps、この日は道半ばで日が暮れたため、道端のバス停で野宿することになる。

・・・初日からえらいハードだが、これも1つの縁として受け入れる。










6/20


朝6時起床。寒い。


無数の鳥の鳴き声と、顔を出したばかりの真っ赤な朝日で目が覚めた。


大自然の目覚まし時計。  これはちょっと贅沢かもしれない。


朝食にリンゴをかじりながら健康チェック。


膝 : 痛い    腰 : とても痛い     腹 : 冷した


2か目にしてボロボロかw


早いとここの日常に体を慣らさなくては。


Ps、 この日は50㎞進んだ。シャワーを浴びてベットで寝れる幸せを噛み締める。









6/21


山中で迷子。


ここはどこだ!?


気づいたら大きくカミーノウェイからはぐれてしまったらしい。


カミーノでは道に迷わないようにそこら中に表示看板が置いてあるが、書いてあるのはサンティアゴまでの道のり。


どこへ行くのかは教えてくれても、どこから来たのかは教えてくれないらしい。


結局地元の人を捕まえて、正しい道を教えてもらうまで数時間かかった。


この日はすさまじく疲れたため、目的の街につき次第道端に大の字で倒れて少し寝た。


人目なんか気にするものか。   どうしようもない時というものはある。


Ps、山越えの途中で水が尽きたため、用水路の水をすする。

上澄みのみ飲むようにしたが、不純物が除去しきれない・・・









6/23


今日は最初の難関、標高1337mのオ・セブレロイ峠越えに挑む。


重装備の自転車にとって、上り坂は恐怖以外の何者でもない。


天候は霧雨。  数メートル先が見えない。


喉が乾かないのはいいが、対向車が見えないのは怖い。


白濁した視界の中、一人自転車を押して進んだ。


12時、無事山頂の村へ到着。


同時に囲っていた濃霧が一斉に晴れ、視界に遠くまで続く山間の絶景が広がった。


ここまできたご褒美だろうか? お天とさんも粋なことをしてくれるものだ。


Ps、 逆走をしていると、様々な巡礼者(ペレグリーノ)に出会える。

大抵は皆歩きか自転車だが、例外として ・・・

競技用の車椅子、2人乗り自転車、白馬、犬たちと一緒、ロバを引き連れて、半裸、ほぼ全裸、乳首回りがヒモのみ(男)  

等 バラエティに富んでいるので見ているだけで飽きない。


毎日100~300人と出会う事ができるのは、逆走の利点の1つかもしれない。

まあその出会いが一瞬で終ることが汚点なのだが。









6/25


2つ目の難関、標高1530mのイラゴ峠越えに挑む。


天気は晴天。日中は37℃まであがるらしい。


日が上りきるまでにどこまで進めるかが勝負だろう。


日陰1つない山道を、ただただ一人自転車を押して進んだ。


午後1時、ようやく山頂のイラゴ峠に到着。 人間やればできるものである。


この峠には有名な鉄の十字架が建っていて、巡礼者は故郷から持ってきた石を思いを込めて足下に積むのが習慣になっている。


でも自分は故郷から石など持ってきていないので、代わりにサハラ砂漠で拾った鉄鉱石を積んできた。


思い入れがある石には代わりない。


この道を歩く、全ての旅人の健康を祈願する。









6/27


この日はシスター達のミニライヴが聞けることで有名な、カリオン・デ・ロス・コンデス(Carrion de los Condes)の街の協会付属のアルベルゲル (巡礼者用の宿) に泊まる。


シスター達のライヴは夕方から開催され、数曲披露した後は宿泊客達のアカペラカラオケ大会に。


その日唯一の日本人客ということで1曲歌う羽目になったため、日本のゴッドソングと偽り「千の風に○って」を披露した。


神様と死者は別物のような気もするが、両方とも良心に訴えかけてくる存在という意味では自分の中では一緒。 


死んで神様扱いされてる人も多数いることだし、あながち間違ってもないのだろう。


因みにライヴ結果はやや受け。  即席にしては及第点。


Ps、後日「千の風にな○て」自体もともとアメリカの曲だと知る。

    やらかしたのがアメリカじゃなくてよかった。









6/30


サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ(Santo Domingo de la Calzada)着。

790㎞の道程も、気づけば567㎞のところまで来ていた。


このままのペースで行けば、後数日でゴールにたどり着く事だろう。


ブログを書きながら振り返るが、本当にあっという間の日々だった。



毎日全力で走って


毎日沢山の人に出会って


毎日新しい景色に触れて



心のそこから充実した日々ももうすぐ終わりを告げるのかと思うと、少し寂しくなった。



・・・まあ、チャリダー生活自体は後数ヵ月続けるのだけど。


ゴールについたら何をしようか?


ガッツり数日間寝込むのもいい。


スタートをささやかに祝う人たちの横で、やたらテンション高く一人ゴールを祝ってみるのも面白いだろう。


まあたどり着いてから考えればいいか。


とにかく今は全ての縁に感謝して、この充実した毎日を心の底から楽しもうと思う























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身辺整理



突然だが、自分が好きな劇団に、「身辺整理」というタイトルの劇がある。


突如事故で死んだ友人の真似をして身辺整理を始める男の話だが、

この男。

自分には不要と、思い出の品から家。果てには大切な恋人まで捨ててしまうのだ。


一見自暴自棄に見えるがその行動は、


「本当に大切なものはダンボール1つに収まるものだよ」


という友人の残した言葉が原点になっていて。


同じ境地に辿り着こうとする男と、それに振り回される周囲の人々を喜劇として描いた作品になっている。




この作品を観劇したときは、「流石に大切な物はダンボール1つじゃ収まらないだろう」と思っていたが、考えてみれば今じゃ世界中をバッグ1つで歩く「バックパッカー」。


どうやら自分の大切な物は、バッグ1つで収まるらしい。


いや、最近はそのバッグも煩わしくなってきて、余分なものを削ったらリュック1つで足りるんじゃないかと思い始めてきた。


「リュックサッカー」だ。


そのリュックの中身も考えてみれば着替えや充電器なんかの日用品なので、本当に大切なものとは言えないかもしれない。


とすると、究極な所自分はいつも腰に着けているウエストポーチだけで事足りる事になる。


「ウエストポッカー」だ。


「本当に大切なものはウエストポーチ1つに収まるものだよ」


斬新だが、セリフとしては締まらないかもしれない。




さて聞くとこによれば上には上がいるようで。


「バッグパッカー」から旅を初めて、盗難に会って「リュックサッカー」。


その後卯曲左折あり、最後には無一文の「テブラー」まで進化しながら、ラスベガスで人生をかけた大勝負。


見事帰りの飛行機代を稼ぎだし世界一周を果たした伝説の旅人がいたようだが、流石に自分はそこまでストイックになれそうにない。


それどころかこの度大切なものが1つ増えることになり、職業も変更することになった。



自転車だ。



バスや電車の旅も嫌いではないが、せっかく世界まで来たのならその広さを自分の足で体感してみたい。


そう思って自転車を購入し、暫くは「チャリダー」として世界を旅をすることにした。


スペインのサンティアゴ(Santiago)からスペイン巡礼路を逆送。


フランスのモン・サン・ミシェルまで北上して、そこからはシェンゲン協定が切れるまでの90日間、気の向くままにヨーロッパを走り回るつもりだ。




言ってみればこの旅自体、自由人として生きてきた自分に対する「身辺整理」。


人生最後で最大の、自由時間を大切に


思い残しのないように


思うがままに生き抜いてみようと思う














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