What is Your Dream?

2015年4月3日から、世界一周中の25歳♂です。
世界中の人に夢を尋ねてそれを紹介するブログができたら。そんな理想と、
そうは問屋が卸さない現実の壁に世界中で四苦八苦する様子をお届します。
人生やらかしてなんぼ!まってろ、世界!! 
※2016年3月23日に無事ゴールしました! 応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!

アルプスに挑む者たち



突然だが愛知県出身の戦国武将に、佐々成政という男がいる。


彼は織田信長の部下として各地で活躍し、最後は富山県の大名にまで登り詰めた名将である。


しかし彼は武将としてではなく、実は登山家としての方が名高かい。



なにせ彼、1584年に真冬の日本アルプスに挑み、当時の装備で立山山系を踏破して富山県から静岡県まで縦断しているのだ。



しかも往復。



彼にとっては周囲の敵に見つからないように徳川家康に会いに行くための苦肉の策だったようだが、彼の通ったとされるコースは現代の登山装備でも死人が出る難易度である。



結局家康との交渉は破談となる訳だが、代りにこのアルプス越えの偉業は「越中さらさら越え」と名付けられ、現在日本の登山史に輝かしい歴史として刻まれている。



本人としては不本意だろうけど。




愛知県の出身(尾張)で真冬のアルプス踏破・・・



これは同じ愛知県出身者(三河。自称尾張のライバル)として負けられないな!



よし!向こうが真冬の日本アルプスならこっちは真夏の本場のアルプスだ‼




そんなノリで挑むことにした今回のアルプス越え。


紆余曲折の結果できた日程がこちらである。



初日 Grimsel峠 (標高2164m)
2日目 Zermattの街 (標高1620m)
3日目 Gornergrat (標高3089m)※登りは登山列車を使用。下りは徒歩。
4日目 Simplon Pass峠 (標高2005m)





・・・



自転車で越える標高じゃないΣΣΣ




自分で企画しといてなんだが、正気の沙汰じゃない。


そりゃアルテンドルフのサイクリングチームもクレイジーって言うわな・・・




まぁやると決めた以上は腹をくくるしかあるまい。


気合いを入れ直し、アルプス山脈に挑むのだった。




初日(8月15日)



朝8時発。


グリンデルワルトから標高500mのインターラーケンの街まで一気に駈け降り、そこからは時計回りにユングフラウの山脈の裏へと回り込む。



回り込む際、途中ユングから連なる山脈にぶつかる峠が今日の目標、Grimsel峠だ


標高こそ2164mと高めだが、看板を見ると麓からの行程は26㎞。傾斜はそこまできつくないのかもしれない。



今日中に下山を目指して午後2時クライムオン。


天候は小雨のち大雨。止む気配はない。


あっという間に全身ずぶ濡れ




途中のレストランで雨宿り
体が温まりそうな物を頼んだつもりが言葉が通じず、なぜかハムとチーズの盛り合わせが出てきた。
美味しいが全く体が温まらないΣ





大雨の中、自転車を手で押しひたすら山道を登る。


道はサイクリングロードの案内板が建つも完全に自動車道。


それは構わないが、雨で視界が利かないので後方から来る車が恐い。




天候、体調、状況 どれも最悪。しかし悪態などつけるはずもない。


なにせ時たま何人かのチャリダー達が、反対側から笑顔で坂を下ってくるのだ。


そんな彼らに笑顔で親指をたてられると、なにも言えなくなるではないか。


同じコンディションの中この峠を越えてきたやつがいるのだ。弱音なんざ吐けるものかってさ。







午後8時、日が暮れてきたので山頂手前の資材置き場トンネルで夜営をする。


がっちりしたトンネルで、水っけが無いのが嬉しい。


身体をよく拭き、出来る限りの厚着をして寝た。


明日風邪をひかなければいいが。




2日目



朝8時起き。


体調はそれほど悪くないが、足の裏の皮がデロっと剥けた。


自転車は漕げるが歩くのはしんどそうだ。



天候は曇り・・・というか、多分ここ雲の中だ。


現時点で標高1900m近いことを思い出す。



今日は昨日越え損なった峠を越えて、アルプスのハイライトであるマッターホルンの麓の街 ツェルマット(Zermat 標高1620m)を目指す。


標高に加え距離も100㎞近くある。予断は許されないな。









登りはじめて1時間、Glimsel峠(標高2164m)に到着。



峠に広がる湖は一瞬姿を現したが、すぐに雲の中へと消えた。


晴れていたらここも絶景なのだろうと思うと、少々悔しい思いがした。








視界の効いた頂上を離れ、雲の中を下る。


視界は最悪。傾斜は急。空気は氷水のように冷たく、すぐに指がかじかんで動かなくなる。


こまめに休憩を入れては、服の中に手を突っ込みかじかんだ指を暖めた。


雨に濡れた道は当然のように滑りやすく、一時も気の休まる暇がない。



「全く、最悪の下り坂だ」



口では悪態をつきつつも、目は多分ギラギラと輝いていた。


北海道で深夜に新聞配達をやっていた頃を思い出す。


苦行上等。だからこそ乗り越えた先に価値があるのだ。




スイスでは峠を越える際、鉄道を使用する車を良く見た
車で峠を越えるのも充分しんどいと見える。





標高1000mに架かる吊り橋を発見
スリル満点だが、相手がいないため残念ながら吊り橋効果は発揮されず。






標高1500m分の下り坂を駆け抜け午後3時、標高600mのVispの街へ。


ここからはツェルマット(標高1620m)まで再度ひたすら登り坂となる。


日暮れまでに着けるか?



道は晴れるもツェルマットの方角に厚い雲。
ユングフラウの悪夢が頭を過る。





山間にはミニチュアのような可愛らしい風景が広がる



午後5時、丘をひーこら登っていると後方からベルの音。
振り向けばチャリダーが一人登ってくるではないか。


皆が観光列車で優雅な旅をするなか、わざわざこの道に挑むバカが他にもいたのか。


お互い嬉しくなってすぐに仲良くなった。




彼の名はアルピー
ハンガリー人で国から漕いできたらしい。


夢はチャリで世界一周。
大丈夫、あなたなら確実にやりとげられるさ。



彼は別れ際に沢山のお菓子と、マッターホルン付近は天候が悪いが、明日の午前中だけなら見えるという貴重な情報をくれた。


まだツェルマットまでの道程は遠いが、これは意地でも今日中にたどり着かなければなるまい。



ペースが早いアルピーには先を行ってもらい、貰ったお菓子で体力回復。


再度自分のペースで走り出す。日暮れは近いが負けてられまい。




午後8時。ほぼ日が暮れかかるなか、無事ツェルマット着。


しかしどこも宿が埋まっていたため、郊外にこっそりテントを張って野宿する事にした。




深夜帯に大雨が降る。


明日は本当に晴れるのだろうか・・・?






3日目



晴れた。


アルピーグッジョブ!


天候が変わらないうちに急ぎ登山列車へと乗り込み、ゴルナーグラード展望台(標高3089m)を目指した。



ゴルナーグラート鉄道に乗り、いざ天辺へ!








頂上は晴れ。展望台からは遠くにマッターホルン、眼下にゴルナーグラート氷河を望む絶景。


最高だ。


ここまでの旅路が報われる思いがした。



景色を楽しみながら歩いて下山を図るも、天候はすぐに悪化。始終雲の中を歩くことになる。



ツェルマット周辺にはトレッキングコースが無数にある



逆さマッターホルンで有名なリッフェル湖まで下った頃には既に生憎の天気
左の岩山は「世界の果てまで行ってQ」のイモトさんが、マッターホルンに登頂した際クライミングの練習に使用したのだとか。




なを後で知る話だが、前後数日間でマッターホルンが眺められたのは、今日の朝の僅かな時間だけだったらしい。


幸運とアルピーに感謝。


この日は下山後Vispの街まで下った。




明日は最後、イタリア国境へと抜けるSimplon Pass峠(2005m)に挑む。


天候は大雨の予定だが、それでもきっと多くのチャリダーがまたアルプスに挑むのだろう。


峠から下る際に仲間を見かけたら、今度はこっちから親指をたててやろうと思う。


きっと向こうもニカって笑い返してくれる筈だから。





今回知ったのは困難な道にあえて立ち向かう冒険者達は多く、今日もまたアルプスの頂を目指しきっと誰かがペダルを漕いでいるのだということ。



アルプスに挑む全ての愛すべき馬鹿に幸あれ。



彼らは今日も自分の冒険に挑み続ける。






最後のSimplon Pass峠は5時間かけて頂上に到達!
毎度予想通りの大雨に見舞われる。


標高が1700mを越えると100%大雨に見舞われてるのだけど、なんかジンクスでもあるんだろうか自分は?



アルプスの入り口で出会ったドイツ人、イーヴァン
彼はペレグリーノ(スペイン巡礼者)で、故郷のシュトゥットゥガルト(ドイツ)から歩いてアルプス山脈を突っ切り、サンティアゴ(スペイン)を目指す最中らしい。


スケールのでかいチャレンジャーに合うとこちらも元気がもらえる。
先は長いよ。楽しめ、イーヴァン!




そしてイタリア入国!






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縁の無いもの 縁のあるもの


スイスのハイライトと言えばアルプス山脈。


その中でも特に有名なのが、共にアルプス三大北壁に数えられているマッターホルンオーバーラント三山だ。


今回自分はその後者、オーバーラント三山を楽しむためにその麓の村、グリンデルヴァルト(Grindelwald)へとやって来ていた。




オーバーラント三山とは同じ山地に属す高峰、アイガー(標高3970m)、メンヒ(標高4107m)、ユングフラウ(標高4158m)の3つの山のことで、眼下の村からは3つ連なったその絶景を堪能することができる。


また、メンヒとユングの間にあるユングフラウヨッホ(標高3466m)までは登山列車で登ることができ、そこから眼下に眺められるアレッチ氷河は世界遺産にも登録されスイス観光の目玉となっている。




そんなオーバーラント三山を堪能すべく、今回は前日から普段高価で使わないキャンプサイトを奮発して使用し体調とカメラの充電を万全に整えていた。



なにせその美しさからリピーター続出と噂の耐えない絶景。



それを一目見るためだけにルート上3度も標高1000mオーバーのアルプス越えをやらされてるのだ。


過度の期待をしたってバチは当たらないだろう。






そう思ってワクワクしながら翌日早朝。






ザー


ビチャビチャビチャビチャ(テントに雨粒が叩きつけられてる音)






(泣)



神様なんか嫌いだ(泣)





さて、本当なら日を改めるべきなんだけど、聞くところどうやらこの先数日は大雨。


そもそも物価の高いスイスに長期で滞在できる余裕などもなく、仕方なくこの日の朝の登山列車に乗ることにした。




まあ山の天気は変わりやすいと言うし、それにもしかしたら雲は山頂まで届いてなくて、眼下に一面雲海の絶景!・・・なんてものが見られるかもしれない。


希望が絶たれたわけじゃないさと自分に言い聞かせ、駅へ向かうのだった。




前日の夕方に到着したさいに撮影したアイガー北壁
これが彼の勇姿を見る最後の姿になろうとはこの時思いもしなかったのであった・・・。




ユングフラウ鉄道グリンデルヴァルト駅
ここから1時間ほどで標高を2000m以上登る。


因みに山頂までの往復チケット、早朝割り引きつけてもお値段16000円なり。
価値は分かるけど、世界と比較してもちょっとボリ過ぎだと思います。






列車内は景色を見やすくするための窓の配置や、どちらに座ってもずり落ちないための座席の角度設定など、登山列車ならではのギミックが満載!




車窓から眺めるアイガーは相変わらずご機嫌ななめ





途中中間地点のクライネ・シャイデック駅で乗り換え。
ここからはアイガーの中に掘られたトンネルを登っていくことになる。




頂上までの間に途中2つの駅があり、そこの展望台から景色を眺められるようになっていた。




せっかくなので天候確認。
外の様子は・・・




もやーん


回復の兆しが見えない・・・(泣)




そんなこんなでやって来ましたユングフラウヨッホ

別名「トップ オブ ザ ヨーロッパ」


ヨーロッパ一高いところにある鉄道駅だったりします。




さてこのユングフラウヨッホ駅。


標高3454mの山脈の尾根という危険地帯にあるため当然自由に外に出ることはできず、観光客はサークル状に掘られた観光トンネルを見て回ることになっている。


その中で途中何度か外に出る機会があるので、それまでに天候が回復していることを祈りつつ順番にトンネルを見て回ることにした。





まず最初にお目にかかるのが360°スクリーン。
アルプスの頂から見る世界が堪能できる。


確かに凄いが、しかしこれはあくまでも前菜。
悪いが言ってしまえば所詮映像である。



なにせこの先にあるスフィンクス展望台に登れば、これを生で実感できるのだ。


他の客と同じくこの部屋は足早に立ち去り、展望台行きのエレベーターに飛び乗る。



さあこい! 絶景‼




そこに見えたのは・・・





バーン!(理想)





ドーン!!(現実)






ゴビュー (雪が荒れ狂ってる音)




本日の気温-0.7℃


猛  吹  雪



(泣)




8月の天気じゃないよー(泣)


雪が下から吹雪いてくるよー(泣)(泣)




結局寒さに耐えきれず早々退避。


絶景ではなく絶望を堪能してトンネルに戻るのだった(泣)




スフィンクス展望台(標高3571m)にある、自称世界一高い所にある時計屋さん
え?ボリビアの首都(標高3600m)で時計屋を見たって??




さて、展望台を降りてくるとたどり着くのが、2012年にできたばかりの新アトラクション  「アルパイン・センセーション」 だ。


音と光と映像を駆使してユングフラウヨッホの歴史と魅力を伝えるアトラクション・・・と、下でもらったパンフには書いてあった。


よくわからないがきっと面白いものなのだろう。



とりあえず入り口のヤギの目がやたらと恐い。




星のようなエーデルワイスが飾られた通路を進むと、最初に見えてきたアトラクションは、「スイスの小さな夢物語」


大きな水晶玉のようなガラスの中で、手彫りの人形達がBGMに合わせて踊っていた。






人形は荒い作りだが、逆にそれが味があって面白い。


よく見ていると人形達の躍りはストーリー仕立てになっていて、見れば見るほど世界に吸い込まれていくようだ。



多くの人はちょっと見ただけで先へ向かってしまったが、せっかくなので自分はこの世界を心行くまで楽しむことにした。



いや~、楽しいなぁ ・・・



ん??




やぁ、ぼくミッ○ー! ハハッ!




・・・


見なかったことにしよう。



深く考えるのはやめにして、とっとと次へ向かうことにした。





次に向かったのは「氷の洞窟」


全て氷でできてるというだけでも凄いが、この洞窟、実は天然の氷河に直接穴を開けて作ってあるというのだからさらに凄い。


氷河は変化を続けてるわけだから、修正作業も頻繁に入るのだろうか?



奥にある無数の氷の彫像も見物




そしてこの先が屋外への出入口。


展望台の外を少し歩くことがで来るゾーンで、頂上から外が眺められる最後のチャンスでもある。



さあ、天候は回復しているか否か



いざ!










・・・



(泣)




とりあえずスイス国旗まで行って、タッチして即座に引き返す。


その後リンツのチョコレート工場を見学し、帰りの電車に乗ってユングフラウヨッホを離れるのであった。



これで1万6千円なり。


納得いかねぇ





ということで、乗り継ぎ駅のクライネ・シャイデック(標高2061m)まで引き返してきた。


上の方の天気は相変わらずだが、ここは少々晴れて朝より視界が開けている。


まだ午前中だし、明日も雨と言うのならこの天気が続くうちにグリンデルヴァルトから下山してしまってもいいかと考える。




が、



このまま帰るのは、なんか癪だなぁ




そう思って辺りを見ると、標高1000m下のグリンデルヴァルトまでのトレッキングコースまでの文字。



・・・


元、とるか



そう思ったら即決即断。


下りのチケットを放り投げ、食料ももたず着の身着のままアルプス登山を慣行するのだった。




あの雲の下がグリンデルヴァルト




右手にずっとアイガーの北壁が見える
ベルリンオリンピック時、この壁を最初に制覇した者は金メダルが約束されていた。


結果事故死者続出。




天気は悪くも眺めよし




こんな所にもサイクリングロードの案内板
建てる方も凄いが、本当に登ってくる方も凄ぇ。




途中のベンチで一息ついていると、偶然日本人男性が通りかかる。
話を聞くところ彼も全く同じ考えで、元をとるためにクライネ・シャイデックから下ってきたらしい。


お互い旅人ということもあり意気投合。
下山までの間、飽きることなくお互いのことを話し合った。


偶然出会った岡野さん
ヨーロッパと登山とマラソンをこよなく愛するナイスガイ。


多分この旅一番の自分の理解者。



見えてきたグリンデルヴァルトの村



下山後一緒にお食事。
せっかくなので一人では頼みづらいチーズフォンデュにチャレンジしてみた。


白ワインで煮込んであるため、アルコール分を強く感じる独特の味
美味し!




岡野さんとはあまりにも気が合いすぎて、その後ホテルまで行って飲み会。


お互いお勧めの絶景を紹介しあっては、行ってみたいと2人揃って夜通し身もだえるのだった。




結局帰り道も散々雨に降られ、今回ユングフラウヨッホは全くついてなかったわけだけど


代わりに気持ちを共有できる、最高の旅友に出会うことができた。



縁が無いものもあれば、意外な縁が繋がる事もある



最高の良縁に出会えたことに、感謝。


景色にはまたいつかリベンジしたいと思う。





ユングフラウヨッホで買える、スイスのプレミアム リンツチョコレート
ボールチョコの中に生チョコが入っていて、味は絶品。是非お試しあれ!




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スイスの道


スイスはヨーロッパの中でも飛び抜けてサイクリングを楽しみやすい国である。



その理由としてあげられるのが2つ。


サイクリストに対する献身的な配慮と、きめ細かく整備されたサイクリングロードの存在だ。




スイスでは道脇に日本よりも余裕を持った自転車道が整備されており、自転車は安心して車道を走ることが出来る。


手を上げたら車も気持ちよく道を空けてくれるあたり、スイスのドライバー達もサイクリストに気遣って運転するのが自然であるように感じられた。




また、スイスでは国中の街を繋ぐように車道とは別にサイクリングロードが整備されており、自転車でほぼ全ての街を移動できるようになっている。



要所には必ずと言っていいほど近隣の街までの詳細な地道案内が立ててあるお陰で、初心者でも地図なしでサイクリングが楽しめる程だ。



自転車だけでなく、トレッキングやマウンテンバイクなど様々なコースも整備されている




そんな自転車優遇国スイスだが、山と湖でが大半を占める過酷な国土故に時おりルートが冒険、もとい暴走することがある。




案内板に従い、中部の森を走っていた時の話。



突如やたら視界の開けたところにでたなと思った瞬間に、


遠くで銃声が鳴り、次の瞬間頭上の的に風穴が開いた



ズキューン


バギョ‼


・・・はぁ!??ΣΣΣΣ



その後おっちゃんがやって来てやたらめったら叱られたのだけど、話を聞くとどうやらサイクリングロードが射撃場の的の真下を通過するように走っていたらしい。



・・・おっちゃん、俺を叱る前に、ここに道通した国に怒鳴りこむほうが先じゃないのか?




自転車優遇国スイス



しかしこのあとも飛行機飛び交う現役飛行場の滑走路を横断させられたりと、サイクリストに優しいんだか厳しいんだかはっきりしてほしいツンデレっぷりを否応なく見せつけられることになるのだった。



今回はそんなスイスの北東部のサイクリング風景を写真でご紹介したい。



マイエンフェルトからは標高2000m近い山々の間を縫うように進んだ





北東からスイスに入ると見えるヴァレン湖
スイスではエメラルドブルーの湖に出会うことは珍しくない。




夏 + 水 = 飛び込む  というのが欧州ルール。
他のヨーロッパの国の人は濁った川でも普通に泳いでいるのだけど、
スイスでは美しい湖でしか人を見かけなかった。


というか、そもそもスイスには濁った川や湖など存在しなかった。
ぜーんぶ美しく透き通ってやんの




スイスの電車は正確なダイア故か他の国より本数が多い。
数分に一本と名鉄並の頻度で列車が行き来していた。




ガードレールに鉄道のレールの切れ端を再利用
こういった工夫は気付くと面白い。






スイス北部の観光都市、ルツェルン(Luzern)
湖にかかるカペル橋が有名。


自分にとってはスイスの物価の高さを初めて実感させられた街。
ファーストフードのハンバーガーセットが1500円ってどういうことよ・・・?






ルツェルンにある、スイス交通博物館に行ってみた
ヨーロッパ最大規模のコレクションが歴史や科学と共に分かりやすく展示されており、大人も子供も丸一日楽しめる。


・・・って言うか子供向け施設なのに、あまりにもマニアックなラインナップにもっぱら大人が楽しめる。
理系、工業系、鉄オタ、はたらくくるまフェチは大歓喜間違いなし!





交通博物館の車ゾーンはとっても奇抜なデザイン


スイスはドイツ語、フランス語、イタリア語と地域によって使う言葉が違うため、一時間に何回かある解説ショーの言語は参加者のボタン連打回数で決まる。






体験アトラクション多め
体験し損ねたが、宇宙ゾーンでは無重力体験もできるらしい。




スイス2万分の1地図、「スイスアリーナ」
この先の予定ルートを見てみたら、夏場にとった写真と思われるのに見事雪で真っ白に染まっていてゾッとした。





ルツェルンからグリンデルワルトを目指しての峠越え
個人的にスイスは(ヨーロッパ全体に言えるが)観光地よりも、そこにたどり着くまでの町や風景の方が綺麗だと思う。




標高1000m地点の看板に、黄色い貝殻(スペイン巡礼)のマークを発見
・・・おるん?そんなアルプス越えてスペインの端まで歩く強者。





中部以南は傾斜が急になるため、列車は下に補助の歯車がつくラック式が目につくようになる




湖と山を越えたらまた湖
綺麗なのだけど、この国は本当に山と湖だらけだ。




泳げそうな所があったので、湖に入ってちょっと一息




わたし魅惑の・・・



人☆魚☆髭   いぇい🎵



気づいたら真横まで白鳥がやって来ていた


自分の泳ぐ姿のあまりの美しさ故に仲間と間違えられたのか、
それともあまりの醜さ故にアヒルの子と思われたのかは意見の別れるところ。






8月11日の夕暮れ


サイクリングロードの脇で休憩していると、通りがかりのサイクリングチームに一緒に走らないかと誘われる。


目的地が同じ方向だったので、せっかくだしご一緒させてもらう事にした。


誰かと一緒に走るのは、何気にこの旅初めてだ。




近くの街のおっちゃんおばちゃんで構成されているこのグループは、毎週火曜日に集まっては中距離サイクリングを楽しんでいるとのこと。


メンバーの中でもダニエラというおばちゃんは凄くこちらの事を気にかけてくれ、サドルの高さを調節してくれたり、言葉を教えてくれたり道中楽しませてくれた。



彼女曰く、ハローはドイツ語でグーテンタークではなくクリエッツィ(gluezi)と言うらしい。


試してみたら発音が上手いと誉めてくれた。


まあ、これ後日色んな所で試したけど全く通じないのだけどさ。




しかしグループで走るというのは楽しい。


お喋りしながらというのも楽しいが、先頭のベテランが道を完璧に誘導してくれるので純粋に漕ぐことに集中できる。


お陰でいつもよりスイスイ進むとともに、普段どれだけ他の事に力を割きながら運転していたのかを実感した。




グループは夕方、アルテンドルフ(Altendorf)の街の湖(Obersee)の畔にあるキャンプサイトに到着。


ここで一杯やるらしく、誘ってもらったのでご相伴に預かる事にした。



みんな頼むのはビールとスプライト。


これを1:1で割るのがスイス、オーストリア流のビールの飲み方で、「パナシィ」というらしい。味は軽めで結構好み。


ついつい3杯もいただいてしまった。
これは日本に帰ってからやってみよう。



その後旅の写真を見せたりスイスの地図を見せながらみんなと雑談。
思いっきりおどけて場を盛り上げる。


なにも持たない自分がなにか出きるとすれば、きっとこれが精一杯の恩返しだ。



彼らに予定のアルプス山脈越えのコースを話すと「君は頭がイカれている」と言われた。


大丈夫。よくよく解ってるから。
逃げれるものなら逃げ出したいが、道がそこしかないんだよなあ。



飲み後はグループとは写真を撮ってさよなら。
その後ダニエラにちょっと離れた湖の畔を教えてもらい、そこにテントを張ることにした。


最高の立地!



一人旅には一人旅の良さがあるのだけれど


誰かと一緒というのはとても心強いことなのだと、
久しぶりに感じた一時だった



改めて、お世話になったアルテンドルフのサイクリングチームの皆に感謝を。


いつか日本に遊びに行くと言っていたので、そのときは最高のもてなしで歓迎したい。


Altendorf-Radsportteam Danke!!





目的地、グリンデルワルトまであと500m!(標高が)




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